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【2017/06/23 05:30 】 |
<日米安保>米国人女性がドキュメンタリー映画を製作(毎日新聞)
 【ニューヨーク小倉孝保】今年が日米安全保障条約改定から50年になるのに合わせ、米ニューヨークの映画字幕翻訳家リンダ・ホーグランドさんがドキュメンタリー映画「ANPO(安保)」を製作中だ。日本人芸術家などへのインタビューを中心に、安保闘争当時の日本社会の熱気を表現している。ホーグランドさんは「生き生きしていたあの時代を思い出してもらえたら」と語っている。

 ホーグランドさんは戦後、米国人宣教師の子として京都に生まれ、17歳で米国に渡るまで山口や愛媛で育った。日英両語に堪能なことから日本映画に英語字幕を付ける翻訳家になった。これまでに故黒澤明監督や宮崎駿監督作品の字幕を担当したほか、07年には特攻隊員を扱った「TOKKO(特攻)」を製作している。

 ホーグランドさん自身は安保闘争を体験していないが、当時の映画や写真を通して関心を持った。「(政府は当時)民衆運動を警察の力で抑えつけた。(これは)本来、米国の価値観に反するのに米国が問題にしなかったのは、日本を属国扱いしているためだと感じ、抵抗の思いを映画で表現しようと思った」と説明する。

 昨年5月から画家・中村宏さん、歌手・加藤登紀子さん、写真家・石内都さん、映画監督・新藤兼人さんら安保闘争に関係した芸術家約30人のインタビューをビデオ撮影した。ビキニ環礁の米水爆実験で漁師が被ばくした第五福竜丸事件(54年)や、群馬県の米軍演習場で主婦が米兵に射殺されたジラード事件(57年)など、安保闘争につながる「怒りの源泉」も取り上げた。

 ホーグランドさんは沖縄で、米軍普天間飛行場や日米合意で普天間移転計画先になっている辺野古の周辺も取材、撮影した。「安保闘争当時の怒りや団結が沖縄には生きている。米国人や米メディアは沖縄に基地が集中し、米兵によるレイプ事件などが起きてきたことをほとんど知らない」と話し、米国人が沖縄の現実を理解することも期待している。

 ホーグランドさんはこの映画を、デモ参加中の60年6月15日に死亡した東大生、故樺(かんば)美智子さん(当時22歳)への鎮魂歌とも位置付け、樺さんの命日に日本で公開できるよう編集作業を進めるとともに、映画配給会社などと話し合いを続けている。映画のホームページは(http://anpomovie.com)

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